男性の育毛(2)

男性型脱毛(AGA)の治療

②フィナステリドとデュタステリド
どちらも5α還元酵素阻害剤です。

細かい話になりますが、
男性ホルモンであるテストステロンというものがあり、これが5α還元酵素によってジヒドロテストステロンになります。
前頭部や頭頂部などにある毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体にジヒドロテストステロンが結合すると、軟毛化が起きます。5α還元酵素が作用できなくなったら、ジヒドロテストステロンが産生されず、軟毛化にならない。これがこの薬の作用機序になります。

5α還元酵素はⅠ型、Ⅱ型があり、Ⅱ型のみブロックするのがフィナステリド、Ⅰ型Ⅱ型両方ブロックするのがデュタステリドです。
ならば両方ブロックするデュタステリドの方が、効果が高そうですが、報告では、見かけ上の毛髪量の差は専門家が見てわかる程度でした。ただし、前頭部脱毛はデュタステリドの方が改善したそうです。

フィナステリド内服での副作用は、性欲減退5.6%、勃起不全3.0%、これは重複例があり、軽症かつ一過性が多いと言われてます。
デュタステリドの場合は精子数の低下が28.6%みられたとの報告があります。

総合すると、
子供を考えている方は、フィナステリド、
前頭部への強い効果を期待するならデュタステリド、
どちらも当てはまらないならどちらでも良いとなります。

肝障害も報告としては挙がっているので、定期的な検診や体調不良時の検査は必要でしょう。

フィナステリド(28日分) 7700円
デュタステリド(30日分)7700円
当院は値段はどちらも同じです。
デュタステリドが2日多いし、効果も強いことを考えると挙児希望でないならデュタステリドがお勧めです。

③HURG療法
AAPEと呼ばれる細胞の成長を促す成長因子を注入します。成長因子の中には毛包成長期の誘発効果があるタンパク質やサイトカインが含まれていて、毛母細胞が刺激されてコシやツヤのあるしっかりした毛が増えます。
副作用は赤みや痛み

HARG療法は、ご興味がある方はご相談ください。

④PRP療法
ご自身の血液を遠心分離し、血小板が多く含まれる血漿層のみを取り出し、頭皮に直接注射します。この血漿層には、成長因子やサイトカインが多く含まれていて毛母細胞を刺激します。最近報告が増えている施術ですが、まだ技術的な標準化がされていないと思います。でも、これから伸びていく可能性が高い分野とも言えます。

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