皮膚科

皮膚科について

皮膚は人間の体で最大の臓器です。女医で皮膚科学会認定専門医が皮膚でお困りのこと、体に関するご要望に懇切丁寧に対応します。
症状がぶり返さないようにする予防について、一緒に考えながら治療します。

お話をよく聞く「問診」を
大切にしています。

診察や目で見える症状だけで判断せず、患者さんが主体にある診療を目指しています。

お薬は必要なものだけを
ご提案します。

効果や副作用について詳しくご説明し、ご納得いただいたものを処方いたします。

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伝染性軟属腫(水いぼ)

表面がつるっとしていてみずみずしい光沢のある数mm程度の半球状の盛り上がりで、てっぺんが少し凹んでいます。伝染性軟属腫ウイルスによる感染症です。

治療法

積極的に取り除くか、自然に治るまで様子をみるか専門家でも意見が分かれます。

  • 積極的に取り除く場合・・・一般的には専用のピンセットでつまんで内容物を取り除きます。この際痛みを伴うため、痛み止めのテープをあらかじめ貼ってから行います。
  • 自然に治るのを待つ(免疫ができる)・・・一般的に6〜9ヶ月と言われていますが、2〜3年続くこともあります。その間、水いぼを触った手で他の部分を触ったり、引っ掻いたりするとどんどん増えてしまうことがあります。また人に移してしまうこともあります。

このため、数が少ないうちに治療することも一つの手段ですが、お子さんの場合、最終的には親御さんと相談した上で治療方針を決めます。 また水いぼは、アトピー性皮膚炎など肌が乾燥していると、かかりやすくまた増えやすくなります。このためスキンケアも重要です。

水いぼとプール

水いぼの治療をしないとプールに入れないと言われることがあります。プールの水を介して移ることはありませんが、ビート板など水泳用具を介して移ると言われています。また特に小さい子の場合、肌と肌を触れ合わせて水の中で遊ぶこともあるので、それによる接触感染も起こり得ます。

いぼ

ヒト乳頭腫ウイルスによる感染症です。外傷を受けやすい手足、アトピー性皮膚炎のひっかくことが多い肘や膝窩にできやすいです。放置すると徐々に広がったり、触って他の部位へ移すことがあります。 ウオノメと思っていたらイボだったということもあります。特に子供の足の裏にできるウオノメのような見た目のイボ(ミルメシア)もあります。

治療法

イボそのものに、未だ特効薬はありません。一人の患者さんにとてもよく効いた治療法が、別の患者さんにも効くとは限らないのがイボ治療の難しいところです。イボは治りにくく、再発することも多いですが、必ず治ると信じてあまり神経質にならず治療していきましょう。 保険適応のある治療法としては、液体窒素療法や、ヨクイニンエキス内服などがあります。

帯状疱疹

子供の頃にかかったみずぼうそうのウイルスが、体内の知覚神経節に潜んでいて、加齢やストレス、過労などによりウイルスに対する免疫力が低下すると、活動をはじめ発症します。 体の片側に、ピリピリとした刺すような痛みや知覚異常、かゆみが数日から1週間続き、これに続いて赤い発疹と水疱が帯状にできます。 知覚神経のある体のどこでもできます。症状が広範囲の場合や、合併症がある場合は入院が必要になることがあります。

治療法

抗ウイルス薬の内服を行います。局所には非ステロイド抗炎症薬を用います。痛みに対しては、アセトアミノフェン、NSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬)、プレガバリンなどが有効です。

口唇ヘルペス

単純ヘルペス1型によって発症します。水疱やびらん部分、唾液への接触が原因です。初感染の場合、ウイルスに対して免疫を持っていないため、高熱など重症となりますが、症状が何もない場合も多いと言われています。感染後ウイルスが体に潜んでいて、疲労、風邪、紫外線、ストレスによる免疫低下により潜んでいたウイルスが再増殖し、水疱、びらんになります。

治療法

抗ヘルペスウィルスの内服と外用があります。年に3回以上再発する場合に処方できる内服薬もあり、症状の前兆を感じた時にすぐ内服すると、症状が軽く済みます。

乳児湿疹

新生児ざ瘡は男児に多く、生後2週間以降に出現し、新生児の眉間、額、頬などに丘疹、膿疱が散在、白色面ぽう(白ニキビ)が混在することもあります。 新生児頭部膿疱症は、男女ともに見られ、頭部、頚部、顔面に紅斑と丘疹、小膿疱が見られます。面ぽうはありません。マラセチア(真菌(カビ))が関与している説があります。
乳児脂漏性湿疹は、生後2−8週頃できやすいです。頭部、顔面(特に前額部、眉毛部、鼻など)にカサブタや紅斑、丘疹ができます。 汗疹は、生後10日前後が多く、汗の管の閉塞によって起こります。炎症を伴って赤くなることもあります。頸部、頬、頸部に多いです。

治療法

スキンケアが何より大切になります。1日1回の沐浴は、アルカリ性の洗浄剤は避けて、中性あるいは弱酸性のベビー専用石けんを十分に泡だてて使用します。ガーゼやタオルは使わずに、手指で優しく皮膚の汚れを落とします。特に汚れが溜まりやすい、首、脇の下、鼠径部や外陰部は入念に洗います。皮脂のつきやすい前頭部、眉毛部はベビーオイルで皮脂や黄色っぽいカサブタや白い粉を取ってから洗います。沐浴後は柔らかいタオルで包み、擦らずに水分を吸いとります。 炎症が強い場合は弱いステロイドを外用したりしますが、基本はスキンケアで治ることも多いです。

オムツ皮膚炎

肥満

オムツかぶれのことですが、おしっこやウンチの成分と湿った環境、またお尻を拭く際のこする行為での刺激で起こります。赤くなったり、小さなブツブツが出て、かゆみや痛みを伴います。ひどくなると赤くただれることもあります。

治療法

まずはこまめにオムツを替えるようにし、湿った状態を避けるようにしましょう。お尻を拭くことによるこする行為をなるべく減らし、優しく拭くようにします。ペットボトルの蓋に小さくたくさん穴を開け簡易式のシャワーのようにし洗い流すことも良い方法です。
保護剤として亜鉛華軟膏、アズノール軟膏を使用することもあります。 それでも良くならない場合、ステロイド外用剤を使用します。
症状がなかなか良くならない場合、カンジタというカビが関与していることがあるので、その際は検査をします。

あせも

汗を通る管がつまり汗が皮膚の中に溜まってしまってできます。透明な細かいブツブツや、かゆみを伴う赤いブツブツができます。汗を掻きやすい夏場に多く、小児に発症しやすいです。高熱を出したときにもできます。

治療法

汗を掻いたら、こまめにシャワーを浴びる、温度・湿度の調節、汗を吸い取る服の着用(綿100%がオススメ)が予防になります。 赤みがないものは特別な治療を行わなくても自然に治ります。 赤い炎症がありかゆみを伴うものは、ステロイドを外用します。

とびひ

細菌による皮膚の感染症です。多くは、湿疹や虫刺されを掻いているうちに二次感染を起こした状態です。水疱ができてびらんになる水疱性膿痂疹(黄色ブドウ球菌による)と、炎症が強く厚いカサブタがついた痂皮性膿痂疹(溶血性レンサ球菌による)があります。

治療法

予防は、入浴し肌を清潔に保つことです。また湿疹を掻き壊さないように湿疹の治療も大切です。とびひになった場合にもシャワー浴をし石鹸で優しく洗い、皮膚を清潔に保つようにしましょう。入浴後は浸出液が周囲に触れないように、ガーゼで覆うようにしましょう。学校や保育園は、他のお子さんに移す可能性があるので、きちんと病変部を覆っておく必要があります。
ごく軽症なら抗菌剤の外用でも良くなりますが、抗菌剤の内服が基本になります。湿疹やかゆみが強い場合は、ステロイドの外用や抗ヒスタミン剤の内服を併用します。

アトピー性皮膚炎

生後2〜3ヶ月ごろから、頭、顔に始まり、その後体幹・四肢(特に肘、膝裏)に湿疹が慢性的に出ます。慢性とは、乳幼児で2ヶ月以上、その他は6ヶ月以上とします。10歳以降になると落ち着いてくる人が多いですが、最近は成人になってもよくならない人が増えています。

原因

まだわからない点もありますが、遺伝的に皮膚のバリア機能が低下していることやアレルギーの体質を持っていることがあり、それに加えて様々な生活環境にある悪化因子(精神的、肉体的なストレス、汗、ホコリ、食物やダニによるアレルギーなど)によって症状が慢性化すると考えられています。
アトピー性皮膚炎のバリア機能の低下とは、うるおいを保つために必要なセラミドが減っているため起こると考えられており、皮膚が乾燥し、刺激に弱くなります。このため、皮膚の乾燥を改善することも大切な治療になります。

治療の目標

症状を軽くし、日常生活に支障を少なくすることです。

治療法

  • 内服・・・ステロイド、免疫抑制剤(タクロリムス)、保湿剤、抗ヒスタミン薬の内服で、症状が強くなかなか治らない場合には、免疫抑制剤(シクロスポリン)を内服することもあります。
  • 外用薬・・・非ステロイド系外用剤は、かぶれることが稀ではないため、主に使うことは少ないです。症状が悪い時にはまずはステロイド外用を1日2回必要な量をきちんと塗ります。症状の改善具合をみながら、ステロイドの強さのランクを下げたり、塗る回数を減らしたり、またタクロリムス外用剤に変更したりします。
  • プロアクティブ療法・・・症状が落ち着いた後もステロイドやタクロリムスの外用を週2回など定期的に悪化しやすい場所に継続することで、落ち着いた状態を維持させます。

またスキンケアを続けることも、とても大切です。入浴、シャワーを励行し、刺激の少ない石鹸で優しく洗います。さらに保湿剤を1日2回外用します。
アトピー性皮膚炎の治療は、炎症を抑えることと、スキンケアを続けること、どちらもとても重要になります。

ニキビ

毛穴の出口近くの角質が厚くなって毛穴が詰まり、毛穴のなかで皮脂がたまります(面ぽう)。毛穴の先が閉じているのが白ニキビ、毛穴の先が開いているのが黒ニキビです。面ぽうでアクネ菌が増えて炎症を起こすと赤いぶつぶつになりそれがさらに悪化して膿がたまると膿疱になります。

治療法

ニキビは予防してできにくくすることが一番大切です。ニキビができてしまうと、ニキビ跡を残すことがあり、ニキビ跡の治療は困難です。ニキビの予防薬を積極的に使用します。
化膿したものは抗生剤の外用を併用したり、大きなニキビや膿がたまったものは中身を押し出す治療を行います。また大人のニキビの場合、ストレス、睡眠不足、食事が不規則、間違ったスキンケアなど様々な要因が関係しています。乾燥が悪化原因になっている場合もあるため保湿も大切です。
女性の場合、生理やホルモンバランスで出来やすい場合があるため、漢方薬を併用した方が良い場合もあります。 背中など体幹部のニキビは、真菌が関与していることもあります。

脂漏性皮膚炎

頭、耳周囲、眉間、鼻唇溝、背中、ワキ、お臍など皮脂線が多い部位にできる湿疹です。赤くなったりカサカサしたり、痒くなったりします。
皮脂の分泌が盛んな新生児から乳児期、思春期以降に多いです。マラセチアという皮膚の表面にいる真菌が関係していると考えられています。

治療法

炎症が強い時期はステロイドの外用、落ち着いてきたら維持するために抗真菌薬が有効です。このほか、ビタミンBの内服、抗真菌剤を含んだ洗浄剤を使用するのも有効です。
思春期以降の脂漏性皮膚炎は、長年に渡って症状が持続します。うまく症状を悪化させないようにコントロールしていくことが目標となります。

水虫

水虫は、白癬菌というカビが皮膚に寄生することで起きます。白癬菌はケラチンというたんぱく質を栄養源としているため、足だけでなく、手、頭、陰部など皮膚や爪の角質があるところにできます。 白癬菌はカビなので、高温多湿を好みます。足の場合、靴下や靴を履くことで高温多湿になることが多いため水虫になりやすくなります。
足の指の間や足の裏が痒い、指の間がふやけていたり皮が剥けている、足の裏に水疱ができるときには検査してもらいましょう。水虫でかゆみを伴うのは10%程度と言われています。痒くないからと安心は禁物です。
温泉などの大衆浴場、さらに家庭内でも水虫の人がいると、足拭きマットにはほぼ100%白癬菌がいます。このため同居している人にも移ってしまっている可能性があります。
白癬菌が皮膚内に侵入し感染が成立するまで24時間はかかりますが、足に傷がある場合12時間で感染するという報告もあります。毎日石鹸で優しく足を洗いましょう。

治療法

水虫は塗り薬を症状のある部分のみではなく、足の裏と側面、指の間、かかとまでしっかりと外用しましょう。皮膚表面が綺麗になっても白癬菌が残っていることがあるので症状が改善してもさらに1ヶ月は塗り続けましょう。
足の水虫を長く放置していると爪にも症状が出ることがあります。爪白癬と言います。爪白癬は、内服、外用と治療法があります。治療期間は症状や治療法によって異なりますが、半年から1年かかる場合もあります。

虫刺され

虫といっても色々種類がありますが、大きく分けると以下に分かれます。

  • 血を吸う虫(蚊、ブユ、ノミ、トコジラミなど)
  • 刺す虫(ハチなど)
  • 咬む虫(ムカデなど)
  • 触れると皮膚炎を起こす虫(ドクガ、チャドクガ、イラガなど)

症状

痛み、かゆみ、発疹があります。

  • ハチ・・・アレルギー反応でショックを起こし、気分不快、腹痛、意識消失を起こすことがあるので注意が必要です。
    また刺されたのが初回の場合、1日以内で痛みが落ち着きますが、2回目以降だと蜂毒に対するアレルギー反応も加わり、刺されて1〜2日で強い発赤や腫脹が生じたりします。
  • 蚊・・・刺されてすぐの発赤かゆみ(即時型反応)と、刺されて1〜2日後の発赤、かゆみ(遅延型反応)があり、年齢とともにこの反応は変化します。一般的に乳幼児は即時型反応、幼児から青年期は即時型と遅延型両方、青年期から壮年期は遅延型反応のみ、老年期にはいずれの反応も示さないとされていますが、個人差があります。
  • ドクガやチャドクガ・・・有毒毛を幼虫のみではなく、卵や成虫でも持っています。毒針毛は、風で飛ばされてくることもあります。毒針毛は衣類に付着すると洗濯してもある程度残ることがあるので、幼虫に触れた可能性がある衣類は他の衣類と分けて複数回洗濯した方が無難です。イラガは幼虫が持つ毒棘により症状が起こります。
  • ムカデ・・・直ちに激しい痛みがあり、局所は腫れて赤くなります。痛みは数時間以内に軽快することが多いですが、翌日にさらに強い腫張や痒みを伴う発赤が起きることもあります。またアナフィラキシーショックを起こすこともあるので注意が必要です。咬まれた際に局所を冷却します。43度の温熱療法が有効との報告もありますが、科学的根拠が不明で、毒成分に感作が成立している人に対しては、毒の拡散を防ぐため、冷却療法が安全でしょう。

治療法

いずれも強い炎症を起こすためステロイド外用、抗ヒスタミン薬の内服が基本になります。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

うぶ毛の毛穴からできたもので表皮嚢腫の小さなものと考えられています。主には目の周りに白くて硬いブツブツしたものとしてできます。
乳児の場合自然に治ることがありますが、成人では自然には治らないため、針でさして内容物を押し出して取り除きます。

ウオノメ、タコ

ウオノメ・・・通常大人の足裏にでき、歩行や圧迫で痛みがあります。 ヒールの靴、細くて足にあっていない靴など、一定部位に繰り返し圧迫刺激が加わったことで生じます。

タコ・・・ウオノメと同じく、慢性刺激でできますが、刺激部全体が厚くなり芯ができません。足の裏だけでなく、慢性刺激を受けると他の部位にもできます。ペンだこ、座りダコ、吸いダコが例です。

治療法

硬くなっている部分を削ったりスピール膏を貼ったりします。
根本の原因は、皮膚の一部が圧迫刺激を受けていることなのでそれを改善する必要があります。
靴を新しくしてできるようになった場合、靴をもとに戻すと良くなる場合があります。
また歩き方(足の裏の荷重のかけ方)の改善も大切ですが、なかなか歩き方の癖は治らないので、靴の中敷(インソール)を作成し荷重が偏らないように調整する方法もあります。この場合、当院では、装具士さんと連携をとっています。

蕁麻疹

蚊に刺されたような皮膚の赤い盛り上がりができて、それらがくっついて地図状になることもあります。痒みが多いですが、チクチクした感じとか焼ける感じを伴うことがあります。
皮疹は数時間以内に跡形なく消えることがほとんどですが、中には半日から1日続くことがあります。また出ていたところが引いて行く頃に別の部位に新しく出てくることもあります。

アレルギー(食物、食品添加物、薬)、細菌感染、ウイルス感染、寒冷、圧迫、機械的刺激、発汗、温熱、日光、ストレス、膠原病などで起こります。
症状が出始めてから、6週間以内のものを急性蕁麻疹、それ以上のものを慢性蕁麻疹といいます。
蕁麻疹の7割以上は原因がわからないと言われていて、特に慢性蕁麻疹の場合は、誘因がほとんどわかりません。

治療法

原因を取り除くことも大事ですが、不明なことも多いため、基本の治療は抗ヒスタミン剤になります。慢性蕁麻疹の場合、治療は長期になることが多く、年単位になることも珍しくありません。抗ヒスタミン剤の長期使用による影響はほとんどありません。
生活上の注意点は、疲労やストレスをできれるだけ貯めない、魚介類や肉類はなふべく鮮度のいいものを食べる、食品添加物が少ないものを食べるなどがあります。

円形脱毛症

コインのように円形に境界明瞭に脱毛が起こる場合が多いですが、1箇所と限らず数カ所に及ぶこともあります。時に頭全体の毛が抜けたり、全身の毛が抜けてしまうこともあります。
原因は遺伝性や自己免疫が推測されていますが不明です。ストレスの関与は誘因にはなり得るのかもしれませんが、はっきりとは証明されていません。

治療法

数ヶ月で自然治癒することも多いです。ステロイドの外用、塩化カルプロニウム外用、セファランチン、グリチルリチンの内服を行います。治りにくい場合、ステロイドの局所注射をすることもあります。

脱毛症

<男性型脱毛症>

思春期以降の脱毛症で早い人だと20歳代から頭髪が薄くなります。特に頭頂から前頭部にかけて軟毛化します。日本人成人男性3人に1人がかかると言われています。成長期毛包が十分に育たないうちに退行期となり毛包がミニチュア化し、休止期に止まってしまいます。このミニチュア化の原因となるのが男性ホルモン(アンドロゲン)です。

男性型脱毛症の治療法

外用のミノキシジルと内服のデュタステリドやフィナステリドが有効です。ただし保険適応外になります。

<女性型脱毛症>

加齢、男性ホルモンの影響、精神的ストレス、身体的ストレス、膠原病や甲状腺の病気、貧血、急激なダイエット、薬剤などが原因として考えられますが、原因不明の場合が多いのも特徴です。

女性型脱毛症の治療法

原因が分かっているものは原因の治療が大事です。
外用のリポゲインや内服のエクエルが有効です。ただし保険適応外になります。

当院では育毛治療のお手伝いもしております。

乾癬

白色の鱗屑(かさぶた)を乗せた境界明瞭の紅斑が全身にできます。できやすい部位は、擦れやすい場所で、頭、肘頭、膝、臀部、腰回りが挙げられます。
原因はまだ不明ですが、遺伝的な要素に様々な環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、肥満など)が加わると発症すると言われています。

治療法

ステロイドの外用、ビタミンD3の外用、これらの配合剤があります。外用剤で効果不十分な場合、レチノイド、シクロスポリンの内服、紫外線療法があります。この他、生物学的製剤があります。

しもやけ

寒さや冷えにより末梢の血流が悪くなり起こります。手足の指先、耳の先が多いです。子供から大人までかかります。赤くなったり、痒くなったり、場合によっては痛みが出ます。
予防としては、手袋や厚手の靴下、また汗をかいて靴下が湿っていたら、しっかり拭いて履き替えるようにしてください。

治療法

お風呂は湯船に浸かり末梢まで血流を促しましょう。血管拡張作用のあるビタミンE軟膏や循環の改善作用のある外用薬、ビタミンEの内服、漢方も有効です。

ほくろ、 年齢に伴うイボ

ほくろのように見えても、脂漏性角化症、アクロコルドン、基底細胞癌、悪性黒色腫という他の病気のこともありますので、診察が必要です。

治療法

ほくろであれば切除、年齢に伴うイボであれば、液体窒素での凍結療法があります。その他、自費診療で炭酸ガスレーザーでの治療、Qスイッチレーザーでの治療があります。

やけど

高い温度のものに触れたときに起こることが多いですが、40度から55度くらいの比較的低い温度でも長時間触れることによって低温熱傷というやけどになります。

治療法

  • 高温でのやけど・・・すぐに冷やすことが一番大切です。衣類の上からでもすぐに冷水で冷やしましょう。やけどした部位や年齢にもよりますが30分間は冷却した方がいいと言われています。冷やすことでやけどの進行を抑え、痛みを和らげることができます。冷やしながらできるだけ早く皮膚科を受診しましょう。
    やけどはその深さによって、治る速さもその後の傷の残り具合も変わってきます。2週間以内に治ると傷跡を残しにくいですが、適切な治療をしていてもそれより長く治るのにかかる場合、傷跡が残ることがあります。
  • 低温やけど・・・最初は浅いやけどに見えても、その後適切な治療をしていても悪化していくようになります。ある程度まで悪化した後改善していきますが、治るのに数ヶ月かかります。

粉瘤

粉瘤(表皮嚢腫)とは、皮膚の下に袋状のできものができ、本来皮膚から剥がれ落ちるはずの垢や皮脂が袋の中に溜まってしまうため少しずつ大きくなっていきます。体のどこにでもできます。悪化することはほとんどありません。ただごく稀に癌化したという報告はあり、中高年のお尻にできたものの報告が多いです。
粉瘤に細菌が侵入してしまうと化膿して腫れます。これを炎症性粉瘤といいます。抗生剤の内服に加え、切開し膿を出すことが必要になることも多いです。
粉瘤は多くは、1個から数個ですが、稀に多発することがあります。

治療法

炎症を起こしていない場合は、皮膚を切開し袋を取り出す手術をします。化膿している場合は、切開し、膿を出し、感染を落ち着かせることが最優先になります。その際袋がある程度とれることはありますが、全部取るのは難しいため、炎症が落ち着いた後改めて手術となることが多いです。
手術は日帰りで行います。くり抜き法という方法で傷を小さくする方法もありますが、適応があるため診察した上でどの方法を選ぶか決めます。

陥入爪

足の爪の先端や側縁が皮膚に食い込んで、炎症を起こして赤く腫れ痛みを伴います。症状が長く続くと、肉芽という赤くて出血しやすいものが反応性にできることもあります。
陥入爪の原因は不適切な爪の切り方です。爪は角を落とさずまっすぐ切るようにしましょう。また爪側縁に爪が棘状に残っているために起こる場合もあります。

治療法

痛みを和らげるためにさらに爪を切ると一時的には良くなりますが、また伸びてくるときに痛くなります。爪は本来ある場所まで伸ばしてあげるようにしましょう。伸びるまでの痛みの軽減のため、テーピング法(テープで皮膚を引っ張る方法)、コットンを詰める方法(当たっている場所に綿花を詰める方法)、ガーター法(チューブを爪につけて食い込まないようにする方法)などがあります。
また爪の側縁が生えないようにするフェノール法もありますが、術後数年後に変形など障害を残したり、腐食が不十分で一部の爪が残って生えてきてしまう場合もあるので適応は十分に検討する必要があります。

戸山・横田医院

〒862-0933
熊本県熊本市東区小峯2-5-33
Tel: 096-365-2222

市営バス「中小峯停留所」徒歩1分  
駐車場14台

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時間外・休日対応

かかりつけの患者様の
症状急変に備えて
電話対応しております。

※発熱外来に関しては診療時間内に
ご予約のお電話をお願いいたします。

TEL 096-365-2222
(医師の携帯電話に転送されます)

対応医師:横田美樹、横田元、戸山忠良

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