麻疹（はしか）

MR（麻疹風疹混合ワクチン）ワクチン2回接種が必要です。1回接種のみであれば全年齢で2回目の接種対象となります。 未接種・1回のみ接種の場合はワクチンの接種が早期に必要です。1978年からワクチン接種が開始されましたが2回接種になったのは2006年からです。ただし2007年に麻疹の大流行があり、翌年から5年間1990年〜1999年生まれの人には追加接種の機会が設けられているので、その時に2回目を受けているかもしれません。

風疹（三日はしか）

成人感染の場合は関節炎や睾丸炎を生じますが、もっとも問題になるのはお腹の中の赤ちゃんに感染する、先天性風疹症候群です。妊娠16週までの風疹初感染により、胎児に先天異常を合併します。ですので、妊婦さんやその配偶者の方は要注意です。

MR（麻疹風疹混合ワクチン）ワクチン2回接種が必要です。
＊1979年4月1日以前に生まれた男性 , 1962年4月1日以前に生まれた女性・・・定期接種の機会がありません（ただし感染して免疫がついている場合はあります）。
＊1990年4月2日以前に生まれた方は2回接種していない可能性があり得ます。

<助成制度>

• 妊娠を希望している場合、または妊娠を希望されている方のパートナーの場合は予防接種の助成制度があります。
• 熊本市では2019年7月より1962年4月2日〜1979年4月1日生まれの男性には風疹の抗体検査・予防接種についての助成が行われています。

流行性耳下腺炎（おたふくかぜ、ムンプス）

1989年から麻疹・風疹・ムンプスワクチン（MMR）ワクチンとして接種されましたが、髄膜炎の副作用がクローズアップされ、1993年に中止。現在は任意接種です。

水痘（みずぼうそう）

2014年10月から定期接種になっていますが、それ以前は任意接種でした。20,30代で初感染が認められます。

子宮頸がん

ヒトパピローマウィルス（HPV）は、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされており、子宮頸がん、肛門がん、膣がん、尖圭コンジローマの発生と関連が指摘されています。HPVワクチンは感染症を防ぐ効果があり、小学校6年から高校1年相当の女子を対象に定期接種（公費負担）が行われています。

当院では4価と9価ワクチン接種を行っており、キャッチアップ接種（平成９年度生まれ～平成17年度生まれの女性の中に、ワクチンの定期接種の対象年齢（小学校６年から高校１年相当）の間に接種を逃した方対象）も受け付けています。まずはご相談ください。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹ワクチンには２種類あり、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。
生ワクチンである弱毒性水痘ワクチン（ビケン）は弱らせたウイルスが含まれています１回の接種ですみますが、免疫抑制剤を飲んでいるなど免疫を抑えている人には使えません。防御率は５０％、効果は約5年です。帯状疱疹後神経痛は３０％軽減します。

不活化ワクチン（シングリックス）は、２ヶ月間隔で２回接種が必要です。防御率は90％、効果は約10年。帯状疱疹後神経痛は80%軽減。ただし、接種後注射部位の痛みや発赤、だるさや頭痛が数日でることがあります。

どちらが良いか迷われたらご相談ください。